トリマーさんの一日をのぞいてみよう

大半のトリマーさんは就職先であるペットショップやペットサロン、動物病院などの開店時間に合わせて働きます。
開店時間はおよそ9:00〜19:00が一般的で、20:00頃までに退勤といったケースが多いです。
勤務体系は「シフト制」のことが多く、土日祝日は繁忙となるため、平日お休みというパターンが多いです。
トリミング以外に店内のお掃除や後片付け、最近ではSNSの配信等、業務は多岐に渡ります。そんなトリマーさんの一日、そしてお仕事についてご紹介いたします。

皆さんが気になるであろうトリマーさんの忙しい時期、その理由、そして乗り超えるコツに関してもご紹介します！

• ペットサロン勤務トリマーさんの一日
• トリマーさんの一日をもっと詳しく見てみましょう
• 忙しい時期はいつ？なぜ？どうやって乗り越える！？
• 予約があまり入っていない日はどう過ごすの？
• 予約の受け方や管理ってどんなもの？
• カルテの管理はどんなもの？
• 身だしなみはどうすれば？
• やりがいを感じるってどんな時？
• トリマーの求人はいつチェックすれば良い？

ペットサロン勤務トリマーさんの一日（シフト制：タイムテーブル）

就職した際の契約内容や勤務先の店舗業態により、時間や業務内容の違いはあるかとは思います。特に扶養内での勤務の場合は、勤務時間が少ないです。あくまでも一例としてご参考になれば幸いです。ペットサロンでのフルタイム勤務の場合、働く時間は8時間、そして休憩時間が1時間の場合が多いです。休憩時間をまとめて1時間のところもあれば45分と15分に分けるというパターンもあるようです。

早番の場合

• 8：30～8：45　出勤（着替えやお掃除）
• 8：45～9：00　朝礼や申し送り（今日の予約数や内容の確認を行う）
• 9：00～12：00　開店、業務開始　（シャンプーやカット、爪切りなどのお手入れ、電話対応や予約管理）
• 12：00～13：00　休憩（ランチ）
• 13：00～17：30　業務再開
• 17：30　退勤

遅番の場合

• 11：30～11：45　出勤（着替えやお掃除）
• 11：45～12：00　申し送りや引継ぎ（今日の予約数や内容の確認、現在来店中のペットの引継ぎ等を行う）
• 12：00～15：30　業務開始（シャンプーやカット、爪切りなどのお手入れ、電話対応や予約管理）
• 15：30～16：30　休憩
• 16：30～20：30　業務再開、閉店後の30分はレジ締めや掃除、お店の施錠を行う
• 20：30　退勤

トリマーさんの一日をもっと詳しく見てみましょう

～ペットサロンで働く場合（シフト制：早番）～

8：30～8：45　出勤

勤務先に到着後、まずは身だしなみを整え制服に着替えます。店内の掃除機掛けや拭き掃除をします。前日にもしっかり掃除をしているケースが多いので、あまり時間をかけずに終わらせます。また、身だしなみを整えるように、店舗の玄関や周囲の掃除を徹底すると、店舗の第一印象をアップさせることができ、飼い主さまとペットを気持ちよく迎えることが出来ます。

8：45～9：00　朝礼や申し送り

スタッフ間で一日の予約状況を確認します。本日の予約は何件で、どのようなお客さまが来店されるのかをみんなで共有します。例えば、初めて来店されるお客さまがおられる場合は、だれがカウンセリングやご利用の説明をしてトリミングするのか、その際の注意点なども確認します。確認終了後は、お客さまを迎える準備をして待機します。

トリマーさんのお仕事は、創造性に富み、個人にしか持ち合わせていないアイデアや高い技術力で個々のペットとライフスタイルに合わせたカットスタイルを生み出す能力が必要です。大変クリエイティブなお仕事なので、決してAIでは代用できません。
今日は、どんな愛らしく美しいペットのスタイルを作り出せるか、ペットと飼い主さまのお役に立ち、喜んでいただけるかワクワクし心が踊る時間です。

9：00～12：00　開店、業務開始

開店後、来店された飼い主さまにカウンセリングを行い、希望のスタイルやお悩みに応えられるようにトリミングをします。

ここからが、一番楽しい時間です！どの角度でカットすればかわいくなるかな！？どんなスタイリングにすればお手入れの楽な期間が続き、清潔で快適でいられるかな？等と飼い主さまとペットのライフスタイルを考慮しながら、磨いた自分の技術で施術していきます。

時間とともに、ワンちゃん達が成長し変化していく様子を見ているので「大きくなったなぁ」「ちょっとここ、皮膚の調子が悪そうだな。後でママ（飼い主さま）に言ってあげるね。」等、ワンちゃんともコミュニケーションを楽しみつつ、施術を進めていきます。

犬種や希望スタイル、被毛量、もつれ具合、ペットの性格によりますが、トリミングの所要時間は1頭につき約1時間半～3時間です。

12：00～13：00　休憩

遅番のスタッフが出勤してきて、業務が落ち着いたら昼食の時間です。休憩スペースで、持ち込んだお弁当をいただきます。飼い主さまやワンちゃんから感謝の言葉や喜びの表情を受けた後のご飯は一段と美味しく感じるものです。
午前中に予約が重なってしまった場合や思ったよりも施術に時間がかかってしまった場合は、休憩時間がずれることもあります。

13：00～17：30　業務再開

午後からも引き続き、トリミングをします。
自分の仕事をこなしながら、先輩の技術や接客対応も学ぶことも欠かせません。担当したペットの電子カルテ入力やお会計などの事務作業を行うこともあります。

最近ではInstagramを活用しているペットサロンも多く、施術後にペットの写真を撮影し、飼い主さまのために報告もかねて投稿するという業務がある場合があります。カワイイペット達の写真は見ているだけで癒されますよね。
お迎え時だけでなく、InstagramをはじめとするSNS上でも飼い主さまから相談や感謝の言葉を受けることがあり、ペットと飼い主さまの心豊かなペットライフに貢献できる存在であるトリマーさんは重要かつやりがいを感じるお仕事です。

17：30　退勤

遅番のスタッフに後は任せ、何もなければ帰宅です。早番の場合は、閉店前に上がるので使った器具の消毒や、店内のお掃除をしなくても良い場合があります。
予約が重なったり繁忙期の場合は、残業をすることもあります。

忙しい時期はいつ？なぜ？

ペットサロンの一般的な繁忙期（忙しい時期）は夏と年末年始です。
トリマーさんにとっても年末年始（特に12月！クリスマスからお正月）が最も忙しい時期です。その理由は、多くの飼い主さまは年明けまでにペットをキレイに整えたいと考えるためです。ヒトの美容サロンでも同じですね。ヒトが集まる機会が増え、ボーナスが出る時期であることも一つの要因といえるでしょう。
夏（7～8月）は、気温が高くなることで飼い主さまはペットのニオイが普段より気になるため予約が殺到します。
他に、土日祝、そしてお出かけをされるゴールデンウィークやシルバーウィークも予約が殺到しやすい傾向にあるようです。

どうやって乗り越える？

ペット美容の予約が殺到すると、当然トリマーさんの作業量が増え、残業する日が増えます。業務負担からストレスを感じ、ミスをしてしまったり、ペットに怪我をさせてしまう可能性が高くなります。その場合、どうやって乗り越えればいいのでしょうか。

「優先順位を決めて、一つずつ確実に乗り越える」
繁忙期を迎える前に、店舗内のスタッフでしっかりと話し合う時間を作り、全員が同じ方向を向いて業務に取り組むことで予約をこなしミスや怪我を防ぐことが出来ます。

「休憩時間、お休みの日はしっかり休む」
言葉にすると簡単そうですが、休憩中や休日にペットサロンの予約状況が気になってしっかり休めないということは少なくありません。割り切って思いっきり休むことで、トリマーさんは業務に集中することができるようになり、生産効率が向上します。心身ともにしっかりと休むことは非常に重要なポイントです。
求人記事には、休憩時間が記載されています。6時間以上勤務の場合は最低45分、8時間以上勤務の場合は最低60分の休憩時間が義務づけられています。さらに正社員の求人記事には、年間休日が記載されているケースが多いです。この項目を事前に確認することで心の準備ができます。年間休日が120日だとすると、約3日のうち1日が休日です。

なによりも普段から自身の健康状態と精神を保つために、食事や運動、睡眠を規則正しく心掛けることが重要です。そうすることでお仕事だけでなく、あなた自身の人生がより一層輝きます。

予約があまり入っていない日はどう過ごすの？

あらかじめ予約で管理されているとはいえ、来店するお客さまが少ない、あるいは飼い主さまやペットの体調不良などによるキャンセルが重なり暇になるときはあります。そんな場合は以下のような他の業務をこなします。

• 店内や店外のお掃除（普段できないお掃除。例えば手の届きにくい天井など）
• キャンペーンなどのアイデア出し（もっと飼い主さまとペットにお役に立てるメニューの検討など）
• 店内の整理整頓（メニューの位置を変えたり、業務導線の改善など）
• Instagram等のSNSの更新（例えばLINEで本日の予約に空きがあることなどをお知らせ）
• カットやシャンプー技術の向上（先輩から指導を受けたり、動画を見ながら学ぶ）

普段、ドライヤーの音や緊張しながら行うカット等の業務中では、スタッフ間なかなか会話が出来ないものです。こういった空いた時間も大切なコミュニケーションの時間です。普段からの円滑なコミュニケーションが風通しの良い職場を作ります。そして、重大なミスもあらかじめ防ぐことが出来ます。

予約の受け方や管理ってどんなもの？

ヒトの美容室と同様に予約は電話で受けることが多いです。ペットサロンによっては予約システムを導入していたり、LINEやInstagramで予約を受けるところもあるようです。はじめのうちは慣れない電話の対応に緊張する方も多いと思いますが、数をこなすと慣れてくるので心配いりません。聞き逃してしまった！聞き間違えた！聞こえづらくて何度も聞いてしまう・・・安心してください。これらのミスは全員が通る道です。
予約の管理は、決まった予約時間のみだけを記録するところもあれば、接客時間、施術時間、お迎えの時間等に分けて記録するところもあるようです。そしてどのスタッフが担当するのかを決めます。

カルテの管理はどんなもの？

勤務先によってまちまちです。紙に手書きで管理しているところもあれば、ヒトの病院や美容院と同様に電子カルテで管理しているところがあります。カルテには、お客さまの大切な情報が記録されています。例えば飼い主さまのお名前や年齢、住所や電話番号、そしてペットのお名前と年齢、前回の施術内容やお悩みなど・・・。特にペットの情報は重要です。持病や既往症、体の痛みがあるかどうか、欠損している部位はないか、通院中で施術中に注意すべきことがないか等、細心の注意を払います。これらの情報を予約や施術前にしっかり確認することで、飼い主さまやペットとのトラブルを防ぎ、お客さまにより一層喜んでいただくことができます。

身だしなみはどうすれば？

制服がある場合は、比較的「服装自由」であることが多いです。とはいえ、ペットサロンの雰囲気やお客さまに対する礼儀として清潔感は意識しておきたいものです。ネイルに関してですが、トリマーのネイルアート（マニュキュア・ジェル・スカルプ　等）には賛否両論があります。特に飼い主さまからの視点では、大切なわが子であるペットを預けるので、ネイルアートを施しているトリマーに対して不快感や不信感を抱く方も少なくありません。短く整えておくと無難であるといえます。ペットはニオイにとても敏感なのでヒト用の香水やコロン、香りのきつい柔軟剤は控えておられるようです。髪の毛の色の明るさの自由度は、勤務先の規制によって違います。

やりがいを感じるってどんな時？

実際にトリマーさんが、どんな時に「やってて良かった！」と思ったのかをまとめてみました。

飼い主さまに喜んでもらえたとき

• 施術後のペットをお迎えの際に、飼い主さまに「すごくかわいい！」と笑顔で喜んでもらえたとき。
• お帰りの際に、ニコニコ笑顔で「ここのお店に出会えてよかった」と言ってもらえた。
• 加齢に伴う抜毛を気にされている飼い主さまに「毛量が少なくなってきたのにも関わらず、いつもきれいに可愛く仕上げてくれてありがとう」と言ってもらえた。
• 「前のカットがとても可愛くてこれからもぜひお姉さんにして頂きたいです」と指名されたとき。

ペットの病気や不調を誰よりも早く気づいてあげられたとき

• トリミング中に見つけた脇のしこりを飼い主さまにお伝えし、「気付いてくれてありがとう」と感謝されたとき。
• 皮膚の異常を見つけて、オススメのフードを紹介した後日に「良くなった！本当にありがとう」と飼い主さまから言ってもらえたとき。

ペットのお世話がスムーズにできたとき

• 迷い犬にリードをさっと付けたら、「すごい！」と感心されて嬉しかった。
• 亡くなった愛犬を最後に自分の手でキレイにしてあげられたのは私の誇り、心の底から思った。
• 産後、赤ちゃんの沐浴の時、「トリマーです」って伝えたら「だから沐浴がとても上手なんだね！」と助産師さんから褒められた。

可愛いペットと触れ合えるとき

• プライベートで凹んでいても可愛いペットから癒しをもらえてる。
• ペットが飼えない賃貸に住んでいても毎日大好きな犬に囲まれて幸せ。
• 他のスタッフではなく、自分だけになついてくれる仔がいて嬉しい。
• 愛犬が病気で亡くなり落ち込む中、同じ犬種や似たワンコに慰めてもらえた・・・気がする。

トリマーの求人はいつチェックすれば良い？

ペットサロンや動物病院のトリマー求人は不定期です。新規オープン予定や、産休に入るスタッフや退職者が出次第行われています。ランダムに新しい求人募集記事が公開されているので、就職活動中でなくても日頃からトリマー求人サイトをチェックされることをおすすめします。

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